Web Design Lab FLOW ANATOMY — フロー解読 ← ギャラリーへ

FLOW ANATOMY #08 — 1サイトを縦に解剖する

TANGENTは、
なぜだけで成立するのか。

技法は『点』、サイトは『線』。架空建築事務所『TANGENT』のサイトは、図面を引く行為そのものとして設計されています。 露出グリッドや寸法線、線画ドローといった"設計の論理"を前面に出し、秩序と精度をブランドにする。 最も構築的で静謐なこの流れを章ごとに解剖します。 解説をスクロールすると、実物のライブプレビューが同じ場所まで自動でついてきます。

対象: showcase / TANGENT ARCHITECTS ↗ 全8章 使用技法 10

BLUEPRINT流れの設計図 — 章の役割と緩急

製図→思想→作品→工程→体制→記録→相談。秩序と精度そのものを、世界観として前面に出しています。

  1. 00HERO製図 — 線が引かれる開幕
  2. 01持続レイヤー常 — 方眼と座標が支える
  3. 02PHILOSOPHY思想 — 図像と余白で
  4. 03WORKS作品 — 線が竣工写真に
  5. 04PROCESS工程 — 段取りを線で結ぶ
  6. 05STUDIO体制 — 実績を静かに数える
  7. 06NEWS記録 — 淡々と並べる
  8. 07CONTACT・FOOTER相談 — 略地図で招く
LIVE 00 HERO
CHAPTER 00 HERO

線が引かれていく、製図の開幕

狙いアイソメトリックのSVG線画が自動でドローされ、寸法線アノテーション(W=1280・H=800・ISOMETRIC 30°)が添えられ、キャッチコピー「線を引く。余白を設計する。」がstaggerで立ち上がる。ローダーは無く、製図そのものが開幕になっている。完成画でなく「描く過程」を冒頭に置くことで、作る行為が事務所の名刺になる。

つなぎ線が引かれる開幕は、その後の全章を通底するモチーフ——線=思考の可視化——を最初に提示する儀式でもある。SVGドローを見た訪問者は、次の章でも「この設計者は線に責任を持つ」と感じながらスクロールする。

CHAPTER 01 持続レイヤー

方眼と座標が、常に画面を支える

狙い露出グリッドのオーバーレイ(GRID 8pt)、四隅に固定された図面アノテーション(ORIGIN 0,0 / SCALE 1:100 / DWG. No. TGT-2026)、十字レチクルの追従カーソル、下端に伸びる進捗バー。設計の論理を装飾として隠すのでなく、常時前面に見せることがブランドの骨格になる。

つなぎあわいが進捗バー1本に絞った引き算なら、TANGENTは方眼と座標と十字レチクルをセットで敷く。これはマキシマリズムでなく、建築設計という職能の語彙を全章に貫く一貫性の設計だ。

CHAPTER 02 PHILOSOPHY

3原則を、図像と余白で

狙いSVGグリフ3枚とテキストカードをrevealで表示。「建築は足し算ではなく引き算。必要な線だけを残し、不要な線を消す」という思想を、言葉だけでなく図像の余白そのもので体現する。言っていることとやっていることが一致する章。

つなぎ製図の開幕(00)の直後に、事務所の考え方を落ち着いて提示する。動的な線画から静的な思想へ、テンポをいったん落とす緩急の「緩」。読者は方法論でなく姿勢を最初に知る。

CHAPTER 03 WORKS

線が、竣工写真に変わる

狙い代表作リストの各行にカーソルを乗せると、ワイヤーフレームから竣工写真へclip-pathワイプで切り替わる。「図面→建築」という事務所の仕事の本質を、UIの遷移そのもので体現する。テキストで説明するより、操作した瞬間に伝わる。

つなぎ思想(02)を見た後に、実際の作品をこの形で見せる。事務所が「何ができるか」でなく「どう考えるか」を先に示したうえで実績を見せる順番が、信頼の積み上げ方になっている。

CHAPTER 04 PROCESS

設計の段取りを、線で結ぶ

狙いスクロール連動で接続線が上から下へ伸び、設計プロセス4段階のノードが順に点灯する。作品の裏にある工程——相談→計画→実施→監理——を、線でつないで可視化する。段取りそのものがグラフィックになっている。

つなぎ作品(03)を見て「依頼したらどうなるか」という疑問が自然に生まれる位置に、工程図を置く。線が伸びていくアニメーションは、ヒーローのSVGドローと同じ語彙の反復。

CHAPTER 05 STUDIO

実績は、静かに数える

狙い設立年・竣工件数・受賞・所員数の4統計がカウントアップし、所長・遠野一線の引用文がrevealで現れる。「正しい線は、引いた本人にも理由を説明できる」——騒がず数字だけを動かすことで、精度への矜持がそのまま伝わる。

つなぎ全篇を通してトーンを一段抑えたまま、実績の数字だけ静かに動かす。叫ばない実績提示が、これまでの章で積み上げた「秩序と精度」のトーンを守る。

CHAPTER 06 NEWS

受賞と掲載を、淡々と並べる

狙い受賞・掲載・採用のリストをrevealで並べる。コメントも修飾語もなく、日付と事実だけを記録として積む。誇らず、誇示せず——淡々と並べることが、却って実績の重みを感じさせる

つなぎスタジオ(05)で数字を見せた後に、具体の記録を見せる。静を貫く構成の中で、事務所の軌跡を年代順に刻んでいく。次の章への移行前の、静かな息継ぎ。

CHAPTER 07 CONTACT・FOOTER

最後は、略地図と段取りで招く

狙いSVGの略地図(代々木アトリエへのピン)と相談フローのステップで設計相談へ招く。「ご予算・敷地が未確定の段階でも構いません」という一文が、敷居を下げる。フッターは超特大の「TANGENT」装飾とシンプルなナビで静かに締める。最後まで図面の語彙のまま、次の一歩へ招く。

つなぎフッターの巨大な「TANGENT」の文字は、サイトを通底した線と余白の設計の最後の体現。語りすぎず、ブランド名そのものを締めの一枚にする。

TAKEAWAY"構築"でつくる流れの5原則

TANGENTから取り出せる、秩序と精度を世界観にするサイト設計の法則。#04 足し算#05 引き算など他の作法と読み比べると、同じ静謐でも「構造ゆえの余白」と「省略ゆえの余白」の違いがよくわかります。

1

秩序そのものを世界観にする

露出グリッドと座標ラベルを常時見せる。設計の論理(方眼)を前面に出すことがブランドになる。隠す装飾でなく、見せる構造。

2

開幕は"描く"プロセスを見せる

完成画でなく、線が引かれる過程をローダー代わりに。作る行為が名刺になる——完成物よりも姿勢が先に刻まれる。

3

状態の変化で実績を語る

作品はワイヤーから竣工写真へワイプ。「図面→建築」の仕事をUIの遷移で体現する。テキストで説明するより、操作した瞬間に伝わる。

4

静を貫き、数字だけ動かす

全篇トーンを抑え、実績の数字だけ静かにカウントアップ。騒がない設計が精度の印象を作る。動かすものを絞るほど、動きが際立つ。

5

余白は引き算でなく構造

TANGENTの余白はグリッドと寸法で測られた意図的な間。空白に理由があると線が際立つ——余白もまた設計された要素である。

INDEXこの解読に登場した10技法

つぎはどうする?